「あなたの道を主にゆだねよ」      2020年年7月19日

 

   詩編37:1~6       招きの詞 ルカ17:1~6

 

 

 

 皆さま、お早うございます。コロナ感染症は、福岡県で昨日24名、現在109名の感染者で、亡くなった方が33名です。私たちの日常が緩むと言いますか、コロナ疲れも感じます。経済活性化のためのGO TO~~も東京を外すとか何とか、政府もはっきりしませんね。東京は連日、新記録の様ですね。梅雨も上がっていませんし、まだまだ災害の心配が在ります。被災の復興も、ボランティアの制限などで、だいぶ遅れています。被災者の方々が、希望を持って対処されるようにと祈ります。

 

 

 

 今朝は今年度の主題聖句を取り上げました。今年の分は、別紙で御覧の様に、新共同訳ではなく、聖書協会共同訳と口語訳が重なった言葉になっています。主題聖句候補を書かれた方の言葉がそうでしたので、いつの間にか、そのままの言葉になっています。この聖句に何か問題を感じることは先ずなく、このまま「主を信じて歩めば、主が守って下さる」と、私たちに安心感を与えてくれます。でも私たちは主を信じているつもりで、自分の信仰にうぬぼれてしまうことはないでしょうか。それでも良いのでしょうか?この詩編の「主」はヤハウエの事で、ついこの言葉をヤハウエの言葉だと思いがちです。しかし、これは1節に在るようにダビデの詩です。ダビデの歌、ダビデの言葉なのです。つまりダビデがヤハウエの神に信頼するという信仰告白なのです。確かに、この様な信仰だからでしょうか、ダビデは強大な王国を造り、その子ソロモンも大きな力を持ちました。詩編にはダビデの詩がたくさん在ります。20編10節「主よ、王に勝利を与え、呼び求める我らに答えて下さい。」に主が答えられたのでしょうか。勝利を得ました。22編2節、「わたしの神よ、私の神よ なぜわたしをお見捨てになるのか」は、皆様ご存知のように、イエスの十字架上の最後の叫びと同じです。そしてこの22編の終りは、「わたしの魂は必ず命を得、子孫は神に仕え 主のことを機たるべき世に語り伝え 成し遂げてくださった恵みの御業を 民の末に告げ知らせるでしょう」(30節以下)と主の讃美になるので、イエスはこの詩編を最後まで語られるつもりが、途中でこと切れたのだと言う学者もいます。

 

 

 

 ソロモンも箴言を書いたと1:1の記されています。しかしソロモンも初めは主に忠実で信仰深い言葉を書いていますが、それが段々、自分中心となり、奢る王となったのです。ソロモンが死ぬと直ぐに王国は、北イスラエルと南ユダの王国に分裂します。北イスラエル王国は早々にアッシリアに滅ぼされてしまい、南ユダ王国がイエスの時代まで、辛うじて存在していました。これもまた紀元70年にはローマによって滅ぼされてしまいます。主への信頼・信仰がいつしか「自分の」信仰に、なります。自信を持つからでしょうか、うぬぼれて沈んで終うのが、人間の常なのではないでしょうか。

 

 

 

 先週、第二コリント3:12以下を読みました。328ページです。読んで見ましょう。「今日に至るまで、古い契約が読まれる際に、この覆いは取り除かれずに掛ったままなのです。このため、今日に至るまでモーセの書が読まれるときは、いつでも彼らの心には覆いが掛かっています。しかし、主の方に向き直れば、覆いは取り除かれます」(14~15節)とあり、私たちが旧約を読むとき、キリストがその覆いを取り除いて下さるとパウロは言うのです。ではこの主題聖句37編の言葉の覆いを、どの様にキリストは取り除いてくれるのでしょうか。これはすんなりとは、私には解けません。そこで手掛かりにしたのが、イエスが教えた最も大事な掟です。主なる神を愛する、大事にする事が、先ず第一です。そしてそれと同じく自分と同じ様に、隣り人を愛する、大事にする事ですね。主題聖句は「あなたの道を主にゆだねよ」と「あなたの道、つまり私の道」ですが、この掟を当てはめると、「私の道は、隣り人の道」でもあるのです。つまり「隣り人の道をも、主にゆだねる」のですが、隣り人の道も主に依って守られるように、心に留めなければならないのです。

 

 

 

 私たちは、隣り人、弱く小さくされた人々の事を心に留めて、主に委ねようとしているでしょうか。隣り人は、人それぞれですが、いま、具体的な隣人として、沖縄の人々の事を思います。別紙のプリントをご覧下さい。これは那覇新都心教会の岡田富美子姉からバプテスト教会に送られて来たものです。沖縄の米軍基地で、コロナが発症し、非常に心配されているものです。プリントに在りますように、一般の人はアメリカから日本に入国は出来ませんが、日米地位協定によって、米軍は自由に日本の何処にでも来ることが出来るのです。イタリア、ドイツは既に対等な地位協定になっているのですが、日本政府は、これまで何もして来ませんでした。社会党の村山総理の時も、変わりませんでした。日本中の港、空港に米軍は自由に出入りできます。福岡空港には今も米軍の施設が残されています。

 

 

 

 先週も地球温暖化で、軍隊の影響が大きいことを申しましたが、今朝は、具体的に一例を申します。皆さんはアメリカのB52という爆撃機をご存知と思います。ベトナム戦争にも使われ、50年以上現役です。ジェットエンジンを8個持っていますが、このB52は機内にどれ程の燃料を積めるでしょうか。皆さんがお持ちの自家用車は大体50リットル前後の燃料を積みます。B52は何と、176、500リットルの燃料を積みます。これを76機持っているのです。この頃は中国と米国が対決して、軍拡を続けていますが、ロシアが第2位で、中国第3位、第4位はインドです。英国は8位、フランス7位、韓国が6位で、何と日本の自衛隊は世界第5位のパワーなのです。その為に、日本の国防予算は大きく、社会福祉や教育は後ろに回されて、貧困・教育その他の格差の拡大につながっています。こんな軍事力が、日本に必要なのでしょうか。(岡田富美子姉のプリント参照)

 

 

 

 いま、「あなたの道を主にゆだねる」とは、自分の歩み道だけのことではないと読ませて頂きました。イエス・キリストを通して、この言葉を読むと、隣人の道、弱く小さくされた人々の道も、主にゆだねる、つまり、主を信頼して、主にお願いする、そのことが、この主題聖句によって、私たちに、問い掛けられていると、読ませて頂きました。のぞみは小さな群れですが、それだからこそ、心を合わせて、自分自身の事、そして隣人の事を、主にゆだねて、共に祈って参りましょう。主にゆだねるとは、主に丸投げする事ではありません。しっかり隣人を思いつつ、お願いする事です。自分の事と同じに、主にお願いする祈りが大事です。主イエス アーメン